「墨の部屋」と名付けた一室を、沼津美術研究所に作りました。青木一香の作品展示空間として毎月新作の発表をしていきます。尚、墨の部屋は毎週金曜日の午後1時~6時まで、沼津美術研究所は日・火曜日が開所日です。お近くにお越しの際は、是非お立ち寄りくださいませ。

410-0035 静岡県沼津市山王台8--11 シルクマンション105

tel. 055 - 951 - 3728

2016年5月29日日曜日

「ひびき合う紙」展

この度、銀座「藤屋画廊」さんにて開催される「ひびき合う紙」展に出展させていただくことになりました。お近くにお越しの際は、是非お立ち寄りくださいませ。

2016年5月31日(火)〜6月11日(金)
12:00〜19:00(最終日17:00)
藤屋画廊
東京都中央区銀座2-6-5 藤屋ビル2F
TEL/ 03-3554-1361



声の素描  行・草 「息」

「書」を「絵」にしたいという思いをテーマに、作品と向き合って半世紀余りが立ちます。
今回は漆濾しの紙を使いました。25×50cmの白い手すきの薄い紙です。この紙を10枚重ねて漆を流し、絞るのだそうです。修復にも使用されるとのこと。これを6枚繋ぎ一枚の紙としました。
そして、そこに「無」の文字を書き連ねています。書は呼吸の形になったものと言われています。10代の終わり、座禅をした時に吐く息に「ムー」という声をのせるように指導されました。声を文字に置き換え、その集合を生命の営みとして見つめてみたい。
書でもなく絵でもなくなんだかわかりません。ただ書く喜びの中で仕事が進んで行き、自由なエネルギーが筆を運んでくれるのです。
自然との合一を願う私を、この薄い紙が引き受けてくれました。
青木 一香




1942 岐阜市に生まれる、4歳より沼津で育つ。
幼少より父から「書」の手ほどきを受ける。
1960 現代美術研究所入所(川口軌外、福沢一郎、田口安男に学ぶ)
1966 東京藝術大学油画科卒業(牛島憲之教室)
1986 [現代の白と黒展」(埼玉県立近代美術館)

2016年4月6日水曜日

声の素描 ー 行・草

過日の裾野アートハウスでの個展にはお出かけくださいましてありがとうございました。これからも作品作りに精進してまいります。どうぞよろしくお願い申し上げます。

帰りに墨の部屋にもお寄り頂いた方々にはゆっくり空間を楽しみ喜んで頂きました。墨の部屋に身を置くだけでその深さと静けさを自分の体の中にとけこませることのできる部屋だったことを改めて確認しました。

4月は、5月に東京銀座でのグループ展に出品する作品の準備を兼ねて、新しい作品となります。

うるしを漉す紙というものがあります。24cm×46cmの白い薄い紙です。それをたてに4枚つなぎ合わせ天井から吊るすことにしました。一枚一枚に毛筆で線を書いています。タイトルを「声の素描 ー 行・草」としました。書道の行書、草書からとっています。文字を声という解釈で仕事を進め 作品作りをしている私の線は文字からのものです。水平、垂直、斜線、自由な曲線です。太い筆に墨をふくませて、一気に、思いつくまま自由に書いていきます。これは喜びと自由なエネルギーの作品です。

墨の部屋の中が墨の森になります。ここに身を置いて何かを感じていただければうれしいです。

青木一香






2016年2月12日金曜日

青木一香展   - 書く、描く -   声の素描


私の作品は墨の文字の集積です。
文字が私の体を通り抜けて意味を失い、構成している線が自立し、自律して響き合う。
文字を人間の「声」と解釈しその集合をイメージとして作品を作ります。
久しぶりに裾野アートハウスさんにて発表させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
青木一香


2016年2月13日(土) 〜 28日(日)
午後1:00 〜 6:00 木曜休廊 作歌在廊日:土曜日


青木一香プロフィール


1942年、岐阜市に生まれる。4歳より沼津に住む。幼少より父から書の手ほどきを受ける。
1960年、現代美術研究所にて川口軌外、田口安男等に学ぶ。
1966年、東京芸術大学油絵科卒業(牛島教室)
1968年、沼津美術研究所設立。 

1967年〜東京や静岡県の画廊で個展を定期的に開催。
2006年にはキエフにて個展。 

参加したグループ展は
「海を描く現代絵画コンクール展」
「日本現代画家グループ展」パリ
「日仏現代美術展」パリ、東京 '87年 水墨画部門優秀賞受賞
「現代の白と黒展」埼玉県立近代美術館
「軽井沢ドローイングビエンナーレ」脇田美術館
「A-value展」メトロポリタン美術館,マニラ
「郷土ゆかりの美術家展」佐野美術館 
  その他多数

1983年から86年迄、パフォーマンス「星を降ろす」を行う。

 2013,14 沼津アート名店街プロデュース。

 2015年、沼津美術研究所内に「墨の部屋」開設